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南ア;鳳凰三山紀行
南ア・鳳凰三山紀行(30) 「鳳凰山大神」

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 南ア・鳳凰三山紀行(30) 「鳳凰山大神」   .



  


  
  オベリスクの麓にある鳳凰山大神と祠





鳳凰山をを象徴する地蔵岳のオベリスクは天然の石碑で、その造形美は見るからに神々しさおも感じさせる。
この天然自然の佛形は昔の人たち、特に山岳修験者たちの信仰心をいやが上にもソソッタに違いない。
よく観ると花崗岩質の岩山の風化作用によるもので、その基部は砂に被われていて現在もその浸食作用が進行しているのが判る。
地球の時間経過を考えるときの遠い遠い将来には、やがて消えてゆく運命なのであろうか。


オベリスクを下りてくると岩の隅に「鳳凰山大神」と書かれた碑があった。
角柱の標柱にがあり、直ぐ横に祠が祀ってある。

気がつくのだが、隣の高嶺・甲斐駒ヶ岳も古くから信仰の対象となっている。
山梨県側の山麓の横手・竹宇両集落には駒ヶ岳神社が鎮座しており、そこから山頂にいたる信仰の道・黒戸尾根には現在も信仰にまつわる多くの石碑や石仏が残り、山頂には横手駒ケ岳神社の奥宮の石碑が立つ。


一方、この鳳凰山系には信仰の厚い山なれど、現在に至っても参詣の象徴である神名備(神の鎮座する山や森、神社の森)や社宮仏閣というのは存在していない。
だが、鳳凰山には猿田彦や鳳凰山大神が祀られている。

鳳凰山大神とは自地神の山の神名で、本来なら日本神話に登場するような山の神が祀られていたのであろう。
それが平安期以降の神仏習合によって神と仏が合体し、ゆくゆくは仏が神に成り代るという所謂、日本の神は本地である仏・菩薩が衆生救済のために姿が変わったという、本地垂迹説が一般化してしまう。



地蔵岳の大岩塔(オベリスク)は、大日如来の化身であるともされている。 
元より、本地垂迹でいう天照大神の本地は大日如来だとされている。

しからば自地神である鳳凰山大神とは、本来は天照大神のことかも知れないのである。
ご存知、天照大神は八百万の神の中でもトップに属する太陽の女神なのであり、日本国の祖神である神武天皇の直系にあたる皇祖にの神でもある。
そして、燕頭山の下に当たる旭岳の山頂には猿田彦が祀ってある。


先にも記したが、猿田彦とは道祖神のことも言われ、登山道に登山の道標と安全を祈願するために祖神が祀ってあるのは極めて自然であろう。
猿田彦(サルタヒコ)は、日本神話に登場する祖神で、「古事記」や「日本書紀」の天孫降臨の段に登場してくる。

邇邇芸尊(ニニギ)が天降りしようとしたとき、高天原から葦原中国(日本国土)までを照らす神がいた。 
その神は鼻が長く、背丈は大きく、目が鏡のように、ホオズキのように照り輝いているという。 そこで天照大神(アマテラス)、その神の元へ遣わして誰であるか尋ねるよう命じた。 

その神は国津神(天津神は高天原にいて天降った神の総称、それに対して国津神は地に現れた神々の総称とされている)の猿田彦で、邇邇芸尊らの先導をしようと迎えに来たのであった。
猿田彦は天照大神に指示で天孫降臨の際に邇邇芸尊を道案内をしたということから、道の神、旅人の神とされるようになり、道祖神と同一視されているのである。


次回、 「赤抜沢の頭






               
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