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南アルプス:仙丈ヶ岳
南ア・仙丈ヶ岳(1) 「序」


仙丈ケ岳:標高 3033メートル(北岳方面から望む)

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(標題はブログにリンクします)



 南ア・仙丈ヶ岳紀行(1) 「序」

 【南アルプス・仙丈ヶ岳登山ルート】
 伊那北→(バス)→戸台口 ⇒戸台河原 ⇒丹渓山荘 ⇒太平山荘 ⇒北沢峠(長衛荘 宿泊) ⇒大滝の頭 ⇒籔沢小屋 ⇒籔沢 
 ⇒馬の背ヒュッテ ⇒馬の背 ⇒仙丈小屋 ⇒仙丈ヶ岳山頂(3033m) ⇒小仙丈ヶ岳 ⇒大滝の頭 ⇒北沢峠 ⇒南アルプス林道
 ⇒野呂川出合⇒広河原→(バス)→甲府  
1976年(昭和51年)109〜10日】

 
 



 南ア・仙丈ヶ岳紀行(1) 「序」  、



 
 仙丈ケ岳:標高 3033メートル(北岳方面から望む)


 
 噴火口のような籔沢大カールからの仙丈ヶ岳



 『 南アルプス:仙丈ケ岳紀行 』 
 (1976年:昭和51年10月)


高山奥地などの登山の大業を成し終えた直後は暫し放心状態になり、
やがて、回想と言おうか、再びあの世界に浸たることが出来る。
過去の時間の追憶で、所謂、忘我の状態であろう。

過去の現象が体中に残存していて、その記憶を一つ一つ辿って行くとき、
再び精神の高揚感を覚えるのである。
この僅かな時間の継続が、人生における心の一つのカテになっているのかもしれない。


昨夜、山の友人から電話があって、
「山、どうだった・・?」 と聞かれて、一瞬返事にたじろいだが、
「まあ々々だったよ」 と生返事を返す。

3000m級の大岳をやり終えた直後だけに、未だ興奮冷めやらぬ気持ちを語りたかったが、
電話越しでは今一、気分が乗らなかったのである。




土砂降りの中の「戸台河原」での歩行・・!、
霧の仙丈の胸突き八丁の登り・・!、
そして、周りを圧倒する雄大な山頂・・!



あえぎ・アエギ・登る。
あの時の一瞬一瞬は決して楽しいものではない。 
山は、そのことばかりでなくても苦しみの連続といっても過言ではないのである。
それでも、こうして里へ戻り、感想記録をしたため、
友人からの電話を受けたりして回想に耽っていると、
再び山えの憧憬が沸きあがってくるのである。


次回、「新宿発



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 南ア・仙丈ヶ岳紀行(2) 「中央線・新宿発」   、



夜行列車に揺られて行く本格的山登りは久しぶりであった。
体育の日を挟んでいるせいもあって、例の新宿駅は山屋でゴッタがえしている。
最近は富に女性の登山のグループ(単独者も併せて)も目立つようで、多いに結構である。

新宿始発のアルプス方面のお目当ての臨時列車の待合はホームとは別のところにあって、既に、長蛇の人々が列を成している。 
これは座席を確保するには難渋するに違いない。

そして、凡その時間に係員がきて列車に誘導してくれる。
後はホームに着いている列車に向かって、脱兎のごとく駆け出して席を確保するのであるが、やはりと言うか着席するのは無理であった。 
それでも通路に新聞紙を敷いて腰を落ち着ける程度にはなった。
中央線の辰野駅まで凡そ5時間の辛抱で覚悟を決めた。


闇を一路に突っ走る列車の窓に、雨の雫が当っている。 
何とも陰鬱な光景である。


列車の中の山家の風景も興味深い。
すぐ隣に居座っている三人パーティは大学のW・V部(ワンダーフォーゲル)らしく、懲りない山の話で盛り上がっていて、どうやら穂高の涸沢に入るらしい。

何れも良家のボンボンらしく言葉尻も丸みがあって、多少なりとも教養が感じられる。
「僕のピッケルは最近買った物で、シモンの〇・〇」
酒は嗜まないらしく、おとなしくジュースと柿の種と可愛げである。
それにしても今頃の時節(10月)、ピッケル持って何をしようというのだろうか・・?

筋向いの混成グループは男性2人と女性独りの三人らしく、こちらはダルマ(ウイスキー;サントリー・オールド)を窓際に置いてグイグイやっている。
小生と同期程度の年代で顔を赤面にしながらも、専門的な法律や裁判に関する話が熱を帯びている。 何れも法務に関する職業についているらしく、話が流れるように流暢で判りやすい会話の仕方である。

一人が女性に向かって、さかんに話の内容を解説しているところも面白い。 
女性は同年代くらいであろうか、首にネックレスして顔にはホンのり薄化粧を施しているようだ。


ところで、一昔前に比べると女性の登山者が増加しているのが判る。 
男女入り混じった混合パーティ、女性同士のグループと賑やかで、ただ、女性の単独者はこの車内には見当たらないようだ。
昨今の登山ブームで、女性の単独行者も結構見受けられるが、やはり満員の夜行列車に女性一人では気が引けるであろう。

それに登山スタイル、ファッション・センスも中々で、10年前を思うと隔世の感がある。
以前は夏ともなると美人は海へ、そうでない方(・・失礼)は山へお入りになるなど噂もあった。 これは、気心の多い男性諸氏の半ばヤケ意識から出た偏見、感想であろうが、今は全くそんなことはないようだ・・!。

それにしても、色よい服装で顔には薄化粧を施し、首や耳などに飾り物をつけた品のいい淑女連が山に入ってきて、周辺に居るだけで山男諸君の荒々しく、猛々しい態度も和らぐというものであろう。
見渡したところ、小生の周辺には容姿端麗な女性連が見当たらないのは、チト残念ではあるが・・!。

数年前であったろうか・・?、金峰山で鼓動が震えた「奇跡の体験」は、今日でも鮮明に記憶の隅に残っているのである。

奥秩父・金峰山(1972年)
http://www.geocities.jp/orimasa2001/kinpu-a.htm


次回は、「中央本線・辰野駅




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白馬連峰登頂記(2004・8月)
北ア・槍−穂高(1968年)
上高地・明神(2008年)
南ア・北岳(1969年)
南アルプス・仙丈ヶ岳(1976年)
八ヶ岳(1966年)
八ヶ岳越年登山(1969年)
谷川岳(1967年)
尾瀬・燧ケ岳紀行(1973年)
丹沢山(1969年)
西丹沢・大室山(1969年)
西丹沢・檜洞丸(1970年)
丹沢、山迷記(1970年)
奥秩父・金峰山(1972年)
「上高地雑感」
「上越国境・谷川岳」
「丹沢山塊」
「大菩薩峠」
 


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