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南アルプス:仙丈ヶ岳
南ア・仙丈ヶ岳(3) 「 中央本線・辰野駅 」

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 .南ア・仙丈ヶ岳(3) 「中央本線・辰野駅」  .



中央線の登山専用列車(・・?)は雨の中を、甲府、諏訪、松本、白馬などへ向けて驀進している。
小生は現在、「囲碁クラブ」の専門誌を立ち読みしている。
難解な詰碁を考察しながら、難解すぎてそのうち眠気をもよおすであろうと期待している。 
そして、眠くなったら横になってうたた寝でもしようと思っているが、だが、一向に眠気を感じない。 
そんな訳で、時折こうして周囲を傍観している次第で、大あくびをしながら、時計と睨めっこである。


甲府を過ぎた辺りから、一段と雨が激しくなっているようである。 
上諏訪で時間調整のためであろうか、15分ほど停車している。
そのためか周囲は何となくザワついている。

漸々く(ようやく)にして列車は辰野駅に着いた。
小生は、ここで飯田線に乗り換えるため下車するが、同僚が意外と少ないのに驚いた。
列車は大糸線の南小谷行きなので、大部分の登山者はこの先の松本駅基点の上高地・穂高方面か白馬駅基点である後立山連峰の白馬方面へ向かうのであろう。
中央本線の辰野駅は飯田線への乗換駅で、小生はこの後、伊那北駅まで向かうのである。



ところで、現在は「辰野」という駅は中央本線には存在しない。
元より辰野駅は中央本線開通と同時、明治後期(1906年)に開業している。
そして、昭和元年には伊那谷方面を結ぶ伊那電気鉄道が辰野駅に直接乗り入れるようになった。 その後、長野県の公営鉄道である伊那鉄道は国有化され、飯田線として国鉄の路線網に組み込まれている。

以降、辰野駅は中央本線と飯田線の乗換駅として栄えたが、1983年に辰野駅を迂回する塩嶺トンネルが完成、中央本線の新線が岡谷駅〜塩尻駅間に開通し、辰野駅は中央本線の盲腸のようにメインルートから外れた。

塩嶺トンネル開通後、この区間は中央本線から中央東線と名称を変え、ローカル線として主に岡谷〜塩尻間を運行している。 
飯田線列車は岡谷・上諏訪方面へ直通乗入れしているらしい。


尚、飯田線は長野県、静岡県、愛知県に跨り、南アルプス、中央アルプスの谷間の険しい山岳地帯を貫き、中南信・天竜・東三河地方の都市や農山村を結ぶ路線である。
長野県の上諏訪駅から愛知県の豊橋駅まで各駅停車で直通する列車もあり、辰野駅から豊橋駅までは約6時間程かかるが、旅行者は一度も乗り換えることなく沿線の風景美を堪能しながら行くことができる。

又、飯田線は1983年頃までは旧形国電の宝庫として多くの鉄道ファンの注目を集めたらしく、現在でも天竜川の険しい渓谷を縫うように走る車窓風景や小和田駅や田本駅などのいわゆる秘境駅の存在から、鉄道ファンや旅行者に人気のある路線でもある。


次回、「飯田線・伊那北




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 .南ア・仙丈ヶ岳紀行(4) 「飯田線・伊那北」  .



 
 現在の飯田線・伊那北駅



雨の辰野駅では中央線と連絡されていたのか、程よい時間に伊那谷を走る飯田線に乗り込むことが出来た。
眠れぬままに漸く「伊那北」に到着した。 それは未だ明けやらぬ早朝の頃であった。

駅周辺には先刻到着していたのであろう、比較的多くの登山者がタムロしていた。 
小生と同様、仙丈ヶ岳へ向かうのであろうか・・?、
或は、甲斐駒・・?。


伊那北駅の周辺の町の様子は一見したところ、かなり大きな街の様子である。 
それもその筈で、この駅は伊那市の北側にあり、すぐ南側に本駅である伊那市駅がある。 
元より、伊那市は伊那谷北側の主要な街で、飯田線界隈では飯田に次ぐ大都市(・・?)であった。

そして、ここ伊那北駅は国鉄バスの発着起点になっているらしく、周辺は元より名古屋方面まで運行されているらしい。
我らの本日の目的地は、こちらを出発して高遠経由、南アルプスのほぼ先端に当る登山基地である「戸台」へ向かうのである。

尤も、戸台という地名は無く、長谷村の黒河内地区を通称・戸台と称しているようである。
この戸台の入口部を戸台口(長谷村中尾地区)と称して、目的地である伊那バスの停留所名になっている。



【 昨今の交通事情は大きく変わったようで、公共のバスが南アルプス林道の「北沢峠」まで入っていて、ここが南アルプス北部の登山基地になっているようだ。
公共交通機関を利用する場合、伊那市駅からJRバス関東の高遠線で高遠駅まで乗車、そこからJRバス関東・長谷循環バスに乗換えて仙流荘まで乗車し、さらに伊那市営バス(マイクロバス)に乗換え「北沢峠」まで運行してくれる。 但し、伊那市営の南アルプス林道バスの営業所は仙流荘にあるが、高遠方面からのバス接続のため、下流の戸台口が始終点となっている。
このように、バスの場合は乗換えがあってやや面倒なようであり、東京方面からは新宿から高速バスが直接、仙流荘まで乗り入れているので便利である。
又、マイカーの場合は、仙流荘の登山客用駐車場に駐車し、伊那市営バスで北沢峠へ向かう。
(仙流荘は伊那観光kkが経営する民営の公共保養所で戸台口の上流部にある) 】


次回、「伊那・高遠




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