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南アルプス:仙丈ヶ岳
南ア・仙丈ヶ岳紀行(31) 「仙丈ヶ岳へ・・!、」

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(標題はブログにリンクします)


 南ア・仙丈ヶ岳紀行(31) 「仙丈ヶ岳へ・・!、」    



 

  
 峠の案内板と仙丈ヶ岳への登山道入口



夜中に2,3回目を覚ましたが、何れも微かにであるが雨がしたたる音であった。
そして、10月10日(体育の日)の早朝は、雨の中で目を覚ました。 
時計の針は、午前5時を指していた。

何となく頭が重い、様気のせいかもしれない。
行動が鈍い中、コンロの火を入れて朝食に熱いレモンティーとアンパン二つをかじったら、少しは活力が湧いてきた。


外は相変わらず小雨模様で、周辺をしっとりと濡らしていた
今回の山行は甲斐駒ケ岳を主眼としていて、場合によっては仙丈ケ岳をも思考の中にあった。 
そして、今日のこの様気なので登山路が安定している「仙丈ケ岳」へと心を決めた。 
北沢峠の標高が2,032mで仙丈ヶ岳の標高は3,033mと、丁度、1000メートルの標高差を登ることになる。


やや大きめなキスリングザック(両横に大きなポケットが張り出したキャンバス製のザック)を最小必要なものを詰め替え、身軽にしてイザ出発である。
時に6時30分であった。


例によって峠の看板には、『 この付近は特別に指定された自然保護地域で、植物の採取や折ったりしてはいけない 』 などと案内している。
そんじゃ、そんなに大事な特別に指定された自然保護地域に、何故に山肌を機械の爪でヒッカイて道路なんぞ付けたのか・・!」と、工事当時の反対運動を蒸返したくなる。 
コッチトラ、林道が上まで来ていることも知らないで、戸台から何時間も掛けてハルバル徒歩でやって来たというのに・・!。


小屋のすぐ前に立つ十字の指導標に従って、仙丈ケ岳方面へと一路踏み出すことになる。 
昨日、二箇所の登山道を確認しておいたが、結局、見通しを期待して尾根筋のルートを取ることにした。

ひと歩きして振り返ると、小屋の屋根がモヤの中に消えそうになっていた。
倒木や岩が苔むしていて、いかにも南アルプスの樹林帯らしい雰囲気になってきた。


次回、「仙丈ヶ岳・1合目




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 南ア・仙丈ヶ岳紀行(32) 「仙丈ヶ岳・1合目」  .


 
 シラビソの登山道


 
 仙丈ヶ岳一合目




それにしてもノッケからジグザグの樹林帯の急斜面の登りである。
樹齢のかさむ大木のコメツガやシラビソがうっそうと繁る重厚な林は、尊厳なほどの空気をまとっている。

右側の斜面から冷気をともなった風が舞い上がってくる。 
谷底は藪沢であろう。

雨は既に止んでいた。 
しかし、周囲はドンヨリと厚いガスに覆われている。 
そんな中のたった一人の登行である。
歩くに従って、ドンヨリとした小生の頭も次第に晴れてきて、体調も上がってきたようだ。 何よりである。



第一の急な上りを登りきったところに「仙丈ケ岳1合目」とあった。 
“チェッ、未だ一合目か”とも思ったが、一方、“ようし、これからだ”いう気力も湧いてくる。 
出発してまだ30分も経っていない。


検めて地図を見ると頂上までは凡そ4時間とあり、地形を確認しても等高線がビッシリ詰まった激しい登りの連続である。
まだまだこれからである。 
当然である。 
妙に自分に納得させる。

さて直後、予想外にゆったりした道をしばらく行くようになる。 
息を入れなおし、体長を整えるには良い条件である。


昨日以来の雨のせいで時折、道がぬかるんでいて脚を取られて往生する。
相変わらづの樹林帯であるが、尾根の頂を進んでいるようで、左右の両側は激しく落ち込んでいる。

冷気が常に右側より吹き上がっているが、時折、本物の風が音をたてて吹き付けてくる。
しかし、風が吹き出したということは、天候の変化を予知させるものでもある。 
無論、今は雨こそないが、周辺は灰色に覆われていて視界などは全く利かない。

尤も、深い樹林帯の中だと、見通しもヘッタクリもないが。 
しかし、正直気持ちよく晴れ渡って欲しいものである。


次回、「山の妖景




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