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南ア;鳳凰三山紀行
紀行(8) 「奈良法皇(孝謙天皇)」

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  南ア・鳳凰三山紀行(8) 「奈良法皇(孝謙天皇)」 .



ところで奈良法皇とは、奈良天平時代の女帝・孝謙天皇のことを指すようで、孝謙天皇は病気を癒すため遥か東国のこの地まで遷居し、八年もの間滞在したという。

孝謙天皇(こうけんてんのう)とは日本の第46代、48代(称徳天皇)と2度即位した奈良時代における古代から近世にかけての最後の女性天皇であった。(その後、江戸時代の第109代明正天皇まで女性天皇は存在しない)
尚、父はかの仏教に深く帰依した聖武天皇であり、国分寺建立の詔や東大寺盧舎那仏像の建立の詔を出したことでも有名である。


この時期、古代史最大のスキャンダルといわれる有名な「道鏡事件」(宇佐八幡宮神託事件)が発生している。

孝謙天皇(後の称徳天皇)と恋仲にあった高僧・道鏡が皇位を狙ったとされる事件で、天皇が一般人である道鏡に皇位を譲ろうとし、豊後の宇佐八幡宮に偽の神託を仰いで一端はこれを是とした。
この時、身の危険も顧みず悪人・道鏡の皇位簒奪(さんだつ;帝位を奪いとること)を防いだのが孝謙天皇に仕えていた「和気清麻呂」(奈良時代末期から平安時代初期の貴族)であった。 

九州に下った清麻呂は豊後の宇佐八幡宮に篭り、正規のご神託を得ることになる。 「皇位は、神武天皇からその皇孫(皇男子)が受け継ぐべきものである。皇孫でないものが皇位が継ぐことはならない。」とし、偽の神託であったことを突き止め天皇に訴える。
だが、天皇は怒って清麻呂を大隈の国(鹿児島)へ配流してしまう。 
その後、次期皇位継承者は自身(称徳天皇)が決めると宣言し、天皇継承については「道鏡」を指名しないと改めて表明する。

その後の清麻呂は後の桓武天皇とともに平安京遷都に尽力を尽くしている。 
明治期の天皇政治の復活(王政復古)に伴い、天皇制継承問題における万世一系の論を唱えた和気清麻呂は、楠木正成などとならぶ勤皇の忠臣と見なされ、戦前には十円紙幣に肖像(想像)が印刷された。現在も各地に銅像がある。




因みに、この万世一系の思想は、天皇継承権は永遠に同一の系統が続くこと、多くは皇統について言われるもので、和気清麻呂が起こしたものとされ、現代にまで受け継がれている。 
昭和憲法下でも「皇位継承は世襲のものであって、皇室典範によって細かく定められている。皇室典範第1条では皇位は皇統に属する男系の男子がこれを継承する」と記され、清麻呂の思想以上に具体的になっている。


一方、孝謙天皇については次のような逸話もある。
孝謙女帝(重祚して称徳天皇)は40才の時、父聖武の遺言で従兄弟の淳仁(淳仁天皇)に譲位し出家したが近江で大病を患い、侍僧の道鏡に手厚く看病されて回復した。
以来道鏡を厚遇したが、上皇と道鏡の関係を色恋沙汰とした東大寺判官ら3人を隠岐や大隅に流したが、その後も朝廷内では黒い噂、憚り(はばかり)事になっていた。

天平宝字8年(764)、道鏡の排除を計った太政大臣・藤原仲麻呂が上皇暗殺を企てたと密告されて殺され、淳仁天皇も陰謀に加担したとして退位、淡路に流され(淡路廃帝)翌年死亡。
一方、道鏡は765年1月太政大臣、翌年10月法王と栄進する。
その後宇佐八幡神託騒ぎがあり、宝亀元年(770)、称徳女帝は道鏡に譲位することなく53才で没し、道鏡は下野(現栃木市)薬師寺別当に左遷されて2年後に逝去している。


次回、 「歴代女性天皇






                
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